このバンドもスウェーデンのイエテボリ出身。
現代欧州メタル・シーンを代表する有名プロデューサーである
フレドリック・ノルドストロームが結成し
今やすっかり有名になったギター・ヒーローのガス・Gが
在籍していたことでも知られている。
音楽性は古き良き80年代のメタルが基本。
メタルを愛していることがひしひしと伝わってくるような
ザ・メタルって感じで聴いていると
素直にメタルって最高だなと思える。
ただパロディ的な要素もあり
ふざけているのか真面目なのかはっきりしないが
これもメタルが本当に好きなんだという表れだろう。
(l. to r.)
Niklas Isfeldt(ニクラス・イスフェルド)<vo>
Peter Stålfors(ピーター・スタルフォース)<b>
Patrik Jerksten(パトリック・ヤークステン)<ds>
Fredrik Nordström(フレドリック・ノルドストローム)<g>
Mark U Black(マーク・U・ブラック)<g>
メンバーにはそれぞれもう一つの呼び名があり
例えばフレドリックはリッチー・レインボーというが
これは明らかにふざけているだろう。
AntidoteのVIDEOなんかもふざけているが
これはこれで面白いからよい。
2002年 1st DRAGONSLAYER
1. Chasing The Dragon
2. Save Us
3. Dragonheart *
4. Losing You
5. Hail To The King
6. Heavy Metal In The Night
7. The Prophecy
8. H.M.J.
9. In Flames You Burn
10. Kingdom Of The Damned
11. The 7th Day
12. The Chosen Ones
13. Losing You (Inst. Version) *
14. Outro
* BONUS TRACKS FOR JAPAN
デビュー作だが名プロデューサーという肩書きがあるので
楽曲のセンスも粒揃いで外れはない。
The Prophecyのようなメロスピ調の曲もあるし
影響が窺えるSCORPIONSなどの人気バンドには
名バラードというものが必ず存在し
それが良いバンドの一つのステータスだが
このバンドにもそれが備わっているので
世界的に成功しそうな予感は感じる。
ただフレドリック曰く
趣味でやってるような部分もあるので
ストーリーに沿っているかとかは別として
H.M.J.のような能天気っぽい曲も外せないようだ。
これが否かはどうかはリスナーが勝手に決めればいいだけで
本人たちは楽しそうなのでいいんじゃないか?
2004年 3rd THE BOOK OF HEAVY METAL
1. The Enemy *
2. Into The Moonlight
3. Chapter 6 *
4. No Way
5. Crusaders’ Anthem
6. The Book Of Heavy Metal (March Of The Metallians)
7. The Sledge
8. Tired
9. Unbreakable Chain
10. M.O.M.
11. The Mirror
12. Only For The Night
13. Chosen Twice
* BONUS TRACKS FOR JAPAN
1年も経たずに2ndを発表し
来日も成功させ勢いが出てきた渾身の作品。
2ndはなぜかレンタルがあって
地味ではあったが決して悪くない作品だった。
だがこのアルバムはついに来たかというくらい
メタルのエッセンスが詰まった
アンセム的な素晴らしいアルバム。
ただなぜ日本盤だけのボーナス・トラックから始まるのか。
1stにようにストーリーに見合った内容で
構成されているのかはわからないが
これがあるのとないのとでは大分印象が変わってくると思う。
視覚的にもスノーウィ・ショウはいい味出してます。
しかしInto The Moonlightは何回聴いてもいいな。
2006年 4th UNITED
CD1
1. Introduction *
2. Falling
3. Fire! Battle! In Metal!
4. United
5. Blind Evil
6. Evilution
7. Let Me Out
8. Higher On Fire
9. Kingdom At War
10. Love Is Blind
11. Pain Patrol *
12. Back From The Dead
13. Lady Of Pleasure *
14. Doomlord
15. My Number One
* BONUS TRACKS FOR JAPAN
CD2
1. Calling Your Name
2. Dynamite
3. Into The Unknown
4. I Will Never
5. Vengeance
5曲のボーナス・ディスクが付いてくる初回盤。
タイトルからするとDynamiteはSCORPIONS
Into The UnknownはMERCYFUL FATE
VengeanceはYNGWIEを連想するのだが
カヴァー・ディスクではない。
ここでなんとガス・Gとスノーウィ・ショウが脱退。
これで終わったかと思ったが
マーク・U・ブラックとパトリック・ヤークステンが加入。
その2人のお披露目で幕は開ける。
でもこのイントロもボーナス・トラックなんですけど。
そして疾走曲へ繋ぎ
出だしはいい感じ。
コーラスのメロディも悪くないぞ。
その後も悪くない曲が続くのだが
ただどうもガツッと来るものがないな。
でもコーラスはポップな感じで聴きやすいかも。
後半は少々だらけてしまうので
やはりスターが抜けた穴は大きいかなと思わざるを得ないが
まあある程度は実力が認められた感じなので
まだ終わりにするには早いかなと。
2010年 5th IN THE NIGHT
1. Immortal
2. In The Night
3. Bang Your Head
4. See The Light
5. Electric
6. Frostbite
7. On The Wind
8. The Ballad
9. In The Fires Of The Sun
10. Mean Machine
11. Kill, Burn, Be Evil
12. The Unchosen One
BONUS TRACKS
13. Good Nightmare
14. The Return
15. Save Yourself
16. Black Hole
マーク・U・ブラックが脱退しダニー・ディーモンが加入。
個人的には前作より好みです。
メロスピ風の疾走曲は見当たらないものの
パワフルで飾り気がない剛直な
メタル要素満載の曲が目立っていて
メロディを生かすというよりは
メタルとしての重みや漢臭い部分を重視している。
よってニクラスの歌唱もより熱く
彼に助けられている部分も多いだろう。
そんな中にもクラシカルなThe Unchosen Oneや
ツイン・ギターが最高なOn The Windなどは印象的で
これがまた違った味をもたらしてくれるので飽きはこない。
バラードが復活したことも嬉しい要素だ。
2017年 6th SIX
1. Dream Evil
2. Antidote
3. Sin City
4. Creature Of The Night
5. Hellride
6. Six Hundred And 66
7. How To Start A War
8. The Murdered Mind
9. Too Loud
10. .44 Riders
11. Broken Wings
12. We Are Forever
BONUS TRACKS
13. Under Attack
14. Nowhere To Run
15. Conquer The Power
16. Crush It
先々月発表した7年ぶりの新譜。
マーク・U・ブラックが戻ってきた。
バンド名をタイトルにした曲を
最初に持ってくるあたりに気合いを感じたので
レビューを読まずに購入した。
それなのに最初聴いたときは失望してしまった。
明らかにメロディが弱いのである。
特に前半からして冴えない曲が多い。
How To Start A Warでちょっと復活するが
その後も下降していく一方。
でもメタルとしてのかっこよさはあるし
それもニコラスの歌唱があるからであって
何度か聴いてそこまで悪くはないとは思えるようになったが
久しぶりに復活してくれたアルバムとしては
ちょっと物足りないかなと思う。