最近流行っているSNSの「Mastodon」ではなく
アメリカの人気バンドをご紹介。
前者の開発者はこのバンドのファンらしく
そこでそのままネーミングしたようだが
造語だろうし問題にならないの?
と思ったら造語ではなく
過去に存在したゾウに似た動物らしい。
てなわけで2000年にジョージア州アトランタで結成された彼ら。
結成当初は専任ヴォーカルがいたようだが
デビュー前には脱退し
その後は仲良く4人で活動している。
(仲がいいのかどうかはわからないが順調ということ)笑
(l. to r.)
Brann Dailor(ブラン・デイラー)<ds>
Brent Hinds(ブレント・ハインズ)<g>
Troy Sanders(トロイ・サンダース)<vo, b>
Bill Kelliher(ビル・ケリハー)<g>
音楽性はプログレッシヴ・メタルとなっているが
大御所であるDREAM THEATERとは些と違う。
コンセプトとしての表現力や情報量
そして予測不能な暴れっぷりは
メタルの将来を担う存在と言われる程。
2009年 4th CRACK THE SKYE
1. Oblivion
2. Divinations
3. Quintessence
4. The Czar Ⅰ. Usurper Ⅱ. Escape Ⅲ. Martyr Ⅳ. Spiral
5. Ghost Of Karelia
6. Crack The Skye
7. The Last Baron
BONUS TRACK
8. Just Got Paid
2ndで勢い付き3rdでデビュー
LOUD PARK 06に出演し
世界のオリコンチャートにも食い込む
もはや大物の風格さえ感じられる作品。
初めて聴いた前作の驚きにより
思わず購入してしまったが
結論から言うと買って正解だった。
海、大地ときて本作は空。
歌詞だけ見るとなんのこっちゃという感じだが
音楽を聴くととても味わい深い。
野獣性や突拍子もないスリリングさは些か減退したが
適度にエッジを残しつつも
メロディは向上しているので聴きやすい。
しかし10分にも及ぶ大曲があるように
コンセプトとしての情報量は多く
心の奥まで働きかけるような構築美は
歌だけを聴くような素人にはわかりっこない。
不安になるような怪しい雰囲気に
どこか心地よさを感じてしまう
癖になるような味わいは彼らにしかできない。
何度も聴くことによって新たな発見があるだろう。
ボートラはZZ TOPのカヴァー。
2011年 5th THE HUNTER
1. Black Tongue
2. Curl Of The Burl
3. Blasteroid
4. Stargasm
5. Octopus Has No Friends
6. All The Heavy Lifting
7. The Hunter
8. Dry Bone Valley
9. Thickening
10. Creature Lives
11. Spectrelight
12. Bedazzled Fingernails
13. The Sparrow
BONUS TRACK
14. Deathbound
賛否両論がある問題作。
となれば予想できるように
楽曲はコンパクトでストレートになり
メロディを前面に押し出した聴きやすい音楽へ。
メタルというより獰猛なロックという感じで
彼ららしいディープさを残してはいるが
コアなファンからしたら軟化したと
言われざるを得ない。
確かにその割には印象に残るような曲は少なく
どうも中途半端でしっくりこない部分が多い。
ただタイトル曲のように彼ららしさを感じる場面はあるし
コアなファンだからこそ受け入れてほしい
情報や信念があるのも事実。
質としては高品質なのだが
やはり人によって善し悪しはある。
私としてもやはり単細胞なので
つまんね、面白くないというのが正直なところ。
2017年 7th EMPEROR OF SAND
1. Sultan’s Curse
2. Show Yourself
3. Precious Stones
4. Steambreather
5. Roots Remain
6. Word To The Wise
7. Ancient Kingdom
8. Clandestiny
9. Andromeda
10. Scorpion Breath
11. Jaguar God
3月の終わりに発表した新譜。
残念ながら前作は見送らせてもらったが
本作はタイトルやジャケットからして
またCRACK THE SKYEのプロデューサーである
ブレンダン・オブライエンと
再びタッグを組んだことにより
期待度は十分だったので迷わず購入。
コンセプト・アルバムではないにしろ
タイトル通り「砂の皇帝」という一貫としたテーマがある。
ならコンセプト・アルバムではないかと言いたいが
音楽を一通り聴いてコレだよコレ!と叫ばずにはいられない。
“死”を意識した混沌としたサウンド
のたうち回るようなギター
手数が多いドラミングといい
私が求めるものそのもの。
またヴォーカル・メロディも進化しており
世界観を助長している。
これこそがMASTODONであり
ファンの多くが求めるものだと思う。