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絆「きずな」あるいは「ほだし」

「絆」のパラドックス

 「絆」という漢字は二つの意味を持つ。日本語における見事なパラドックスがある。表裏一体で実に興味深い。時代によっては表現そのものの意味が変わってしまうものもあるが、この語の場合は同時代に於いて二つの意味を持ち合わせているのだ。ひとまず辞書で調べてみる。

きずなの場合

  1. 人と人との断つことのできないつながり。離れがたい結びつき。「夫婦の-」
  2. 馬などの動物をつないでおく綱。

ほだしの場合

  1. 人の心や行動の自由を縛るもの。自由をさまたげるもの。「義理人情の-」
  2. 馬の足をつなぎとめるための縄。ふもだし。
  3. 手かせや足かせ。ほだ。
    「弟の弥若は-の足に抱きつき」〈浄・出世景清〉
ともに『大辞泉』より引用
 一つの漢字で二つの意味がある。ともに結びつけるという意味であるが、その結び付きを肯定的に取るか、あいは否定的にとるかで読みが変わってくるのである。
 興味深いことに肯定的な意味の「きずな」と読む場合でさえ「馬などの動物をつないでおく綱」という意味がある所である。盛んに「きずな」が強調される場合は相手側にとっては言うことを聞かない動物(あるいは人間)を一端繋いで統制を図る意図があるのかも知れない。
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