ざさいたま
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第二章 儀式の図面的解釈

 三有職書と『儀式』を統合して内容の違いと儀式の様子がわかる表を作成した。表に書かれている部分はすべて書き下し文に改めた。〔 〕で囲まれている部分は割注、空欄は該当記事が無いことを示している。原文は巻末資料参照

統合した儀式次第 追儺

場面
儀式
西宮記
北山抄
江家次第
A分配
    中務省分配の文を以て内侍に付し之を奏す。
中務省分配の文をもって内侍所に付す〔近代しからず〕
        蔵人分配小壁に押す〔殿上の西戸南腋、その高立人等に与える〕
    戌の刻、王卿座に着す。
王卿中隔幄に就く。〔雨儀、長楽門の東廊、西上対座、上北面。〕
戌の刻王卿外弁に着す〔西上対座、上卿北面〕
    〔衛府弓箭を帯く、長楽門の東廊西上対座。親王南面、上卿北面。
  衛府弓箭を帯く
    紺幕を以て渡柱の外に曳く。雨儀なり。晴れの時、廊前七丈幄二宇を立す〕
  紺幕を以て度柱の下に曳く〔弁・少納言その外に着す〕
    近仗南階に陣す。〔陣を立す〕
   
    兵衛承明門の外に陣す
   
  晦日戌二刻、諸衛所部を勒す、中務輔・丞・録史生・省掌等を率い、承明門外の東庭に列す、録四位・五位を喚ぶ史生丞及び内舎人を喚ぶ〔史生・大舎人等惣数を計る、夾名をを喚ばず〕
中務丞分配の簡を進む。〔門毎に一枚惣じて四枚。王卿已上四門に分配す〕
亥一刻、中務丞、諸門分配の簡四枚を奉る。
亥一刻中務丞諸門の分配の簡を奉る〔軾に着し、之を奉る、四枚、近代一枚〕
         〔(頭書)私に云う、殿上人追儺の事なり、殿内・南殿・仁寿等分配なり〕
         〔裏書云く、分配、中務式曰く、年終儺を行うは、晦を前二日、少輔已上定親王并に大臣以下、次に侍従以上及び丞・録・内舎人等事を預け応ずる者に点ず、奏文を造り、当日の早旦内侍進奏せしむ、また寮に仰せて大舎人歴名を進ましめ、其の分配別参議以上二人、侍従十人、省丞一人、内舎人四人、史生四人、大舎人五人、四門分配、東宜陽門、南丞明門、西陰明門、北玄暉門、〔大舎人〕、東陽明門、南朱雀門、西殷富門、北達智門〕
    上卿以下見下ろす。
上卿見了り、次人に授け次第見下ろす。
上卿之を見参議に下す
        参議見従の座に下す
    了りて、侍従の座より元の如く上ぐ。
侍従の座より元の如く返上す。
侍従見了り返上す、〔幕下より之を出す〕
    上卿丞に給う。
上卿返し給う。
上卿給丞に返す〔分配人具さずは、上卿時于差定し、近代此の事無し〕
      次に録簡を取り、
録の簡を取り
A分配
  中務録長楽門の前に立し五位を召し計る。〔雨儀。壇上に下立す。史生代六位を召す。〕
長楽門の前に於いて五位以上を召す。次に史生六位以下を召し了る。
長楽門において召し計る〔史生代六位を召す〕
  時于り陰陽寮の官人斎朗等を率い、承明門の門外に候ず
     
B桃弓一
桃弓・葦矢を以て充儺人に頒〔守辰丁預前造備〕
陰陽寮桃杖弓・葦矢を以て好況以下に進む。
陰陽寮桃杖弓・葦矢などを以て親王以下に頒つ。
陰陽寮の弓・葦の矢を以て上卿以下に進む
E出御
  〔或いは天皇南殿に御し、
天皇南殿に御す。
内侍南殿に渡る〔上古上裳を縿し、近代しからず〕
    帳の内に御さず。内侍上裳を縿すと云々。〕
〔必ずしも帳中の御せず。〕
又渡御有ると雖も、御帳の内に着さず
        近代殊に出御せず、
補足
      近仗階下に陣す、〔弓箭を帯き、往年靴を着す、近例靴を着せざるなり〕
      近仗階下に陣す。〔陣を立す。〕
近衛建礼門の外に陣す、
D開門
  王卿承明門の巽の壇上に立ち門を開ける。〔建礼門を開けず〕
所司承明門を開く。〔清涼抄云う、諸衛門を開く。而るに建礼門を開くべからずの由、内裏式に見ゆ。〕
所司承明門を開く〔清涼抄諸衛開門す、而るに建礼門を開ざるよし、内裏式に見ゆ〕
    闈司着す、
  闈司着す、〔近例見ず〕
  訖りて大舎人門に叫ぶ
大舎人門を叩く。
   
  闈司問う、阿誰
〔闈司伝え宣、勅云う、万都礼。〕
   
  大舎人答う、儺人等将参入 <止> 、其官姓名など〔参議已上を謂う〕御門に候止申す
闈司伝奏上の如く
     
F公卿参入
    王卿座を起つ〔笏を搢く、弓矢を取る。近例衛府公卿皆弓箭を帯く。拠る所無きと雖も、例に従うべきか。〕
王卿座に起つ、〔笏を指し、弓矢を取る、弓箭を帯く、之の人之の壺を挿す〕
      左兵衛陣の南に立つ。〔雨儀、壇上を経るなり。〕
次に承明門の巽の壇上に立つ
C桃弓二
  陰陽寮門の壇上に於いて、桃弓・葦矢を以て闈司に付す。〔折櫃に入る。内侍南南階より伝え取り女官に給う〕
陰陽寮桃弓・葦箭闈司に授く。
陰陽寮同壇上において桃弓・葦矢闈司に授く 〔折櫃に入れ給之の女官に伝え、女官長橋より入り石灰壇に置く〕
G方相等参入
時于儺人入る、而して列立す
方相参入す〔松八把前に立す、侲子八人後ろに有り。〕
方相侲子を率いて参入す、
方相侲子を率い参入す
  時刻陰陽寮共入る
     
    版南三丈に立す。
版の南三許丈の立す。
版南三丈、〔松八把前に在り、侲子八人後ろに在り〕
その他
  王卿以下南庭に列す〔西上、裳を去ること二丈。雨下、門の壇上の立す〕
王卿侍従・大舎人等を率い、方相の後に列す。〔承明門を去り、二許丈、西上。降雨の時、壇上。〕
王卿侍従・大舎人等を率い、方相の後に列す 〔承明門に去り、二許丈、西上、降雨の時壇上に立つ〕
Ha饗
斎朗食薦を持つ庭中に敷き祭物を陳ぶ
陰陽寮下部八人方相に饗を給う。〔安福殿の砌より出で、結果門より入る。〕
  "陰陽寮下部八人饗方相に給う〔安福殿、より出給う、初は月華門より入る〕 件の饗近代見ず"
  其の料五色薄絁各一尺二寸、飯一斗、酒一斗、脯・醢・堅魚・鰒・乾魚各一斤、海藻五斤、塩五斤、柏廿把、食薦五枚、匏二柄、缶二口、陶鉢六口、松明五把、祝料当色袍一領、袴一腰、〔寮預前省き申す、請受弁備〕
     
I祭文
    陰陽師斎廊を率い、月華門より入る
"陰陽師斎朗を率い月華門より入る 允一人〔深沓を着す〕"
  訖りて陰陽師祭文を読む
同寮の官人一人版に立ち宣命を読む。〔詞寮式に在り。〕
奠祭呪門を読み了る。
版に立ち呪を読む〔詞寮式に存ず〕
  其詞曰く、今年今月今日今時、時上直符、時上直事、一人一事、時下直符、時下直事及山川禁気、江河谿壑、二十四君、千二百官、兵馬九千万人、〔已上音読〕
     
Hb撤饗
  饗を撤す。〔同寮人。〕
  饗を撤す〔同寮人〕
J追儺
    方相先ず儺声を作す
方相先に儺声を作す
  置衆諸前後左右に儲く
方相声を揚げ楯を打三座す。
即ち戈を以て楯を撃すこと三度。
戈を以て楯を叩く三箇度
  各其の方に随う、諦定位に候ずべし
〔群臣相承和して呼ぶ。〕
群臣相承、和呼し之を追う。
群臣相承和し呼び之を追う
  大宮内爾神祇官・宮主能伊波比奉里、敬奉留、天地能諸御神等波、平爾於太比爾伊麻佐布倍志登申、事別天詔久、穢久悪伎疫鬼能、所所村村爾、蔵里隠布留乎波、千里千里之外、四方之堺、東方陸奥、西方遠値嘉、南方土佐、北方佐渡与里乎知能所乎、奈牟多知疫鬼之往加登定賜比行賜氐、五色宝物・海山能種種味物乎給氐、罷賜移賜布所所方方爾、急氐罷往登追給爾、姧心を挟み氐留里加久良波、大儺公・小儺公五兵を持ち追走す、刑殺会登聞食登詔す、
     
  訖りて儺長儺を称える
     
    方相明義・仙華門を経、滝口の戸より出で北門に向かう。
方相仙華門より入り、北廊の戸北門を出る。
方相明義・仙華門を経北廊の戸を出で〔御物忌の時猶度、天暦六年の記に見ゆ〕
    上卿方相に従い分かれ出す。〔東門に向かう。〕
  上卿以下方相の後に随い御前に度す
        滝口の戸より出で 〔承香殿馬道より出で東陣に向かう、西宮抄、猶笏を挿し杖を執る、近例しからず、又或いは南殿の前を経、灯台の中に至り、或いは其の期斜の明義門のほうに向かう〕
        殿上人長橋の内に於いて方相を射す
        主上南殿に於いて密覧す
K退出
    分配人人方相の後に従い、御前を度し而るに出る。〔近例、分配に依らず、皆御前を度し退出するなり。〕
還御の時、扈従人最前逢方相に行し忌す
補足
      振鼓・儺木・儺法師等種種の事〔自から故実在り〕
        殿上人御座方に候じ護呼す
    右近の陣白木の束を進む、以て追儺に充つ。追儺に闕す、侍従元実見参を除く。〔障有る者外記に触よ。〕
   
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