ざさいたま
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IT企業の社会貢献

動く広告

 先日珍しく電車に乗った。私は通勤に電車を使っていない。そのため、電車に乗ることは比較的少ない。電車には広告が掲載されている。乗客はこれらの広告を嫌でも見させられる。最近の電車には、行き先表示が画面に映し出される。それとは別に、広告番組専用の画面がある。動きの少ない車内では、この動きがある画面がどうしても眼に入ってしまう。静止しているポスターよりも目立つ。毎日見せられている人は気の毒である。この動きがある広告の威力を知ってのことか、商魂逞しい某ソフトウェア企業が広告を出していた。

広告の内容

 内容を要約すると次のようなものである。曖昧な記憶によって書いてあるので、多少の差異はご容赦願いたい。
 IT企業である当社はITの力を使い様々な社会貢献を行っている。
 例えば、ITの力を使い遠隔地で医療行為を受けにくい人たちの為に、遠隔地への通信手段を確立し遠隔地から医療行為を行うことができる。私たちの技術は社会に役立っている。
by 極小軟件1)

問題を棚上げ

 広告というものは都合がいい物である。昨今ではCSR2)という概念が提唱されている。手短に言うと企業は社会貢献を行い責任を果たさなくてはならないということである。社会貢献というものは自らが宣伝して行いような物ではなく、宣伝せずとも継続的に行い、これといった対価を求めたり、目立つスタンドプレーを行うようなものでもない。社会貢献を宣伝するということはどうも可笑しい。それが出来てないことを宣伝するようなものである。この企業の場合、するべきことは、次のようなものであろう。頻繁な有料バージョンアップの見直し、過去の製品との互換性の確保、製品の品質の向上等挙げればきりがない。
 特許問題での訴訟による収益の確保、独善的な独自規格の推進等、改善すべき体質は多くある。また、同社の製品は脆弱で堅牢ではない。もし、医療行為中にこの遠隔治療システムに障害が起こったら話にならない。遠隔地での切開最中にシステムが停止するということも考えられるのである。少なくても私は利用したくない。
 2009年イランのブシェール原子力発電所では同社のシステムが使われており、報道陣に公開された直後にエラー画面を出し、本稼働が延期された。

広告は常に疑わしい

 同社に限らず、イメージアップの為の広告は常に疑わしい。このような手の広告を出す場合は、体質的な問題がある企業でありそれを宣伝していると消費者は見るべきである。「まるまるによって私たちの商業活動は貢献しています」ということは宣伝すべき性質のものではなく、宣伝せずとも知れ渡るというものでなければならない。
(小宮和寛)

注:
 1)当該企業を適当に漢字表記した。実際の企業名とは異なる。
 2)企業の社会的責任、Corporate Social Responsibilityの略である。利益の追求だけではなく、社会的な責任を果たし企業活動を行うということである。
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