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柳沢峠

峠の立ち位置

 山梨県甲州市側からすれば「柳沢峠」は奥多摩に至る最初の峠である。そういう意味では身近な峠かもしれない。しかし、峠を目指す自転車乗りの殆どは多摩地域に住んでいる。多摩地域の自転車乗りにしてみれば、奥多摩の最深部にあるアクセスし難い峠の一つである。ただ遠くにあるだけでなく、標高は1,472mもある。奥多摩にある公道峠では一番高い。その標高とスケールが大きい道は多摩地域に住む自転車乗りを辟易させてしまう。
 峠に至り戻るだけではそれ程のことは無いかもしれない。峠を一度縦断してしまうと、多摩地域に戻るためには、登り直すか、他の峠道を越えないといけない。峠は高原地帯にあるため、凍結が予想される冬場は利用できない。近くの「風張峠(奥多摩周遊道路)」が大丈夫でも、ここは深山幽谷の地にある。そのため日当たりも悪く容易に凍結してしまう。攻略が難かしければ、難しい程峠の魅力は高まるのも事実である。

深山幽谷

 奥多摩湖を越えると道の雰囲気は寂しくなる。丹波山村まで来てしまうと、野生動物は珍しい存在ではなく、ありふれた存在になる。道で猿を見かけることは当たり前で、運が良ければ鹿や熊1)にも遭遇できるという。一ノ瀬高原への分岐を通りすぎると、山の形が変わってくる。道のとなりに聳え立つ山は、山というよりも岩石である。人が登れそうな具合ではない。仙人が住んでいてもおかしくはないだろうとさえ思える。そのような道を壁伝いに進むと、高原風の道になる。この高原地帯を暫く進むと、近代的な構造物が見える。山と山を結ぶである。深山幽谷の世界に近代的な構造物は不釣り合いであるが、この橋があるおかげで眺望も良くなり、坂も緩くなるため徒に橋を責めるわけにもいけない。橋を越えると峠は目前である。

峠そして近代的構造物

 峠は自転車乗りよりも、バイク乗りに人気である。駐車場があり「三窪高原」を目指すハイカーたちもいる。峠の茶屋は富士見スポットとして知っている方も多いのではないだろうか。峠を下ると甲府盆地に至ることができる。先ほど紹介した不釣り合いの構造物は、さらに大きいスケールで連続して顕れる。橋の上は足がすくむ。正直苦手だ。橋をよく見るとハイテク素材である耐候性鋼材2)が使われていることに気づく。ハイテク素材により作られた橋、それによって結ばれる無理がない勾配、柳沢峠は僻地にこそあれ、現代的な道であることに気づく。
 この道が出来るまでは「大菩薩峠」が山梨に繫がる道であった。明治になりこちら側のルートが開削される。やがて整備され、現在のような近代的な峠道へとなったようだ。


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風景

 写真上:天気が良いと富士が見えるらしい。
 写真下:高速道路的な構造物。

奥多摩側

 深山幽谷の世界。峠のスケールは大きいが、勾配は急ではない。一ノ瀬高原には難所「犬切峠」がある。時間があれば訪れる価値があるかもしれない。丹波山村からは小菅村に通じる「今川峠」がある。

甲州市側

 近代的な構造物が作り出す絶景はなんともいえない。

注:
 1)私は鹿までしか遭遇したことがない。運が悪ければツキノワグマにも遭遇できるという。
 2)鉄を主成分として銅、クロム、ニッケル等を配合した鋼材。表面に密度が高い錆の被膜を作り酸化が内部まで浸透しない性質を持つ。
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