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犬切峠

一ノ瀬とは

 奥多摩湖から「柳沢峠」を目指すと、途中一ノ瀬という分岐ルートがあることに気づくと思う。一ノ瀬に向かう分岐は二カ所ある。いずれの場所から入っても一ノ瀬に至ることができる。一ノ瀬は甲州金山の採掘従事者により形成された集落であるらしい。鶏冠山にある採掘場の遺構、おいらん淵1)の逸話など金山を連想させるものはこの地域に多く存在する。
 目指す「犬切峠」は一ノ瀬の小高い地点にある。標高1,379m、奥多摩最深部に位置する峠の一つである。自転車の乗りでも知っている人は少ないと思う。藤尾山も周回できるぐらいで道としてのアドバンテージは殆どない。
 一ノ瀬は高原である。標高は1,000mを超え、白樺などの高原地帯を象徴する樹木が目立つ。どこの高原もそうなのたが、下界は暑くても高原は心地よく、夏場に限ればこれほど生活しやすい地域は無い。しかし、一ノ瀬高原はどこかものかなしい雰囲気が感じられる。全体として暗いのである。日が当たる地点もあるのだが、高原としてはどこか暗いのだ。

猛犬に注意

 山梨では一ノ瀬は狩場として知られている。シーズンが到来すると猟師が鉄砲で動物を捕獲するらしい。猟師の中にはシーズン中使った猟犬を一ノ瀬に捨ててくる者もいるという。野犬が突然出てきて転倒した話2)も耳にする。犬には注意していたつもりだった。はじめに黒い犬と出くわした。地元の人が飼っている犬のようで、後から飼い主と見られるご老人が犬を追いかけていた。峠を登り切った後、かなりの斜度の斜面を下りきった直後突然白い犬に襲われた3)。このタイミングで犬に襲われるとは思わない。完全な不意打ちである。犬は殺気だっており、私の臑に嚙みつこうとしていた。こんな形相の犬は見たことがない。幸い、嘗められ軽く引っ掻かれた程度で脚は致命的なダメージを負わなかった4)5)。犬を振り切りなんとか安全地帯まで待避し一ノ瀬を後にしたのである。
 そんなこんなで「犬切峠」は犬に注意すべきだ。万人に勧められるサイクリングコースではない。


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風景

 写真上:林道は荒れていてどこか物悲しい雰囲気。
 写真下:峠は特別眺望が優れているわけではない。

柳沢峠側

 坂は緩め。但し、道は荒れている。こちら側では野犬と遭遇しなかったが、しばらくの間は通行したくない。

おいらん淵側

 かなり険しい。しかも、野犬と遭遇するかもしれない。斜面は苔が生えていて注意を要する。

注:
 1)金山労働者の相手をするための遊女が、金山閉山に伴う口封じのため殺されたという伝承地である。事件は戦国時代であるから、花魁という言葉は時代考証的に合わない。しかし、金山を裏付ける遺構などからこのような話があってもおかしくはないだろう。
 2)http://www.kitanet.ne.jp/~b-sky/report/yanagisawatouge/yanagisawa.html参照。
 3)場所は奥多摩キャンプ場付近の集落である。
 4)嚙まれたのは2012年6月17日。狂犬病が恐ろしいので即日病院に行くことに。医師に「犬の歯形が付いていないため大丈夫でしょう。日本では、狂犬病に感染した犬は長いこと報告が無いですよ」と言われた。
 5)2012年6月18日、管轄している甲州市環境政策課に連絡、野犬の駆除を依頼。翌日に連絡が入る。拙稿「犬に嚙まれた」を参照。
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